どうやって哲学の勉強を進めるか?
勉強にはいくつかステップがあると思う。
哲学は、数学や物理のように体系的に整理するのが難しい。
だから、ちょっとかじってわかった気になるものの、ぼんやりしすぎていて結局頭に残らないことになるのだ。
そういう学問を改めて学ぶにはどうしたらよいのだろうか。
実はこのブログをはじめる前に、いくつかの方法で下積みをした。
最初に見たのが、この動画。
西洋哲学、東洋哲学のシリーズを一通り見れば、なんとなくの流れは頭に入る。
正直、初心者はこれを見るのが一番手っ取り早い。
はじめに入門書を読むより、あっちゃんの話を聞いた方が圧倒的に理解できる。
導入として最高の教材だ。
その後、じゃあいよいよ入門書に行こうかなと思い、本を読みかけたところで、手を止めた。
そして、向かったのは書店の参考書コーナーだった。
手に取ったのは、これだ。
高校の「倫理」のテキストである。
授業でやらないことも多いから知らない人も多いと思うが、「倫理」は、半分くらいが哲学で構成されている。
このテキストをやることにした。
理由は、「本を読む」よりも、「問題を解く」方がしっかり読み取ろうとするからだ。
これまで何度も挫折してきたのは、途中から難解な概念が出てきたり、人名だか地名だか用語だかもわからないカタカナが出てきたりしたときに、読み飛ばそうとしたからだ。
普通のビジネス書や小説なら、読み飛ばしてもなんら問題ないことの方が多いが、哲学ではそんな手は効かない。飛ばしても飛ばしても、用語の壁にぶち当たる。
だから、学ぶのであれば、じっくりと頭に染みこませなければならない。
そのための方法として、「問題集」をやることした。
テキスト選びについては、個人の好みでいいと思う。
今回選んだのは書き込み式のテキストだった。
かっこの中を埋めながら進めるものだったので、最初は答えを見ながらオレンジのペンで書きこんでいった。
1周できたら、その後に赤シートを使って文字を隠しつつ、一問一答のように答えをメモ用紙に書いて進めた。
もはや受験勉強である。何年ぶりだろうか。だがやってみると、結構楽しい。
しかも、これも1周できる頃には、じわりじわりと効果が表れるようになる。
用語を繰り返し覚えて、ある程度頭に入れておくと、本を読むときにその用語を「見慣れた言葉」として認識するようになる。
すると、自然と本が読み進められるようになっているのだ。
不思議なもので、意味の理解が曖昧でも見慣れた言葉が増えるだけで、文章を読む上での抵抗は薄れる。
動画で大まかな流れをつかみ、テキストで個々の用語を頭に放り込む。
まだ哲学を語れるまでには到底至っていないが、これで土台はできた。
ここからが、ブログを通してアウトプットする内容である。
手にしたのはこの本だ。
これは、「中田敦彦のYouTube大学」内でも参考文献として紹介されていた本である。
とんでもなく分厚いから、気後れするかもしれないが、文体はとても平易だったので安心できる。
いよいよ、この「哲学と宗教全史」を参考に、アウトプットをしていこうと思う。
ここまで読んでわかった方もいると思うが、この勉強法は、1週間や1か月で哲学をマスターしようとは考えていない。
というか、下積みの時点で数か月経過している。非常にペースはゆっくりだ。
手っ取り早くやろうとして何度も失敗してきたからこそ、腰を据えて学んでいく必要性を強く感じた。
だから少しずつ少しずつ、でも着実に、前に進んでいく。
楽しみだ。